煎じるタイプの漢方薬のいいところは、薬によって味や香りが違うところ。
ものによっては「薬くさい」と感じるものもありますが、コーヒーや紅茶のように、嗜好性が高いものもあります。薬を「おいしい」とか「いいにおい」と感じるのは意外と思われるかもしれませんが、漢方あるあるの一つに「おいしいと感じる薬は効く」というものがあり、わたし自身の体験からしても、これは一理あるように思えます(もちろん効いているのだけれど、「まずい」と感じる薬もあります)。
ただ、煎じ薬の弱点は、煎じる手間がかかること。
多忙な皆さんの中には「そんなヒマない!」とおっしゃる方もいらっしゃるかもしれません。
そんなときに使えるのが「マイコン煎じ器」です。
たとえて言うなら、炊飯ジャーのようなものです。洗ったお米と水を入れてスイッチポンでお米が炊けるように、マイコン煎じ器も、生薬と水を入れてタイマーをセットすれば、あとは煎じ器が勝手にお薬を煎じてくれます。
吹きこぼれや火の消し忘れといったような「ついうっかり」がないので、後片付けもめちゃ楽です。
ただ、注意点が一つだけあります。
それは、煎じ終わったら、すぐに茶こしなどでお薬を濾すこと。
冷えるまで放置すると、せっかく抽出された薬効成分が再び生薬に戻ってしまうそうです。
ちなみにわたしが使っているマイコン煎じ器は「象印の文火楽々(とろびらんらん)」です。
購入時はフタがついていたのですが、フタを閉めたまま煎じると水の蒸発がうまくいかなかったので、今はフタをはずして使っています。
容器はガラス製です。
学校の理科室にあるビーカーの巨大版といった感じです。シンクの角など堅いものにぶつけると割れてしまうので、お取り扱い注意です(ガラスなので当然ですが、、、ただ「もろい」といった感じではありません。あくまでゴチーンとぶつけてしまった場合の話です)。
ちなみにわたしは6年で2回買い換えました(泣)。
このスペア容器、一個5,000円超もするので、結構ショックで…。
上記の写真は「桂枝加芍薬湯(けいし か しゃくやくとう)」です。
おもにお腹の不調に効能があります。
シナモンのようないい香りがします。またナツメや甘草(リコリス)も入っているので甘いです。
スイーツみたいな感じですね。